ハワイアンフードの味わい方

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ハワイアンフードの味わい方

初めてのハワイ料理を地元の人のように堪能するヒントを紹介します。

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1946年の創業以来、人気のハワイ料理を提供し続けているオアフ島のHelena's Hawaiian Food。いろいろな料理を試してみたい方にはセットメニューがおすすめです。

ハワイアンフードレストランに行列ができるのには理由があります。ポイ、カルアピッグ、ロミサーモン、ハウピアが並ぶごちそうはハワイ料理の真髄であり、シャカのサインやサーフィン、風上(ウィンドワード)となる北東側で降る雨や、山側で降る雨(マウカシャワー)と同様に島の生活の一部となっています。

現地の人は幼い頃からハワイアンフードを食べています。ポイはハワイの赤ちゃんに最初に与える固形食です。子供が成長し、進学したり出張に行ったり遠い町で暮らしたりするようになると、地元に帰ったらなじみのハワイアンレストランでまず何を食べようかと飛行機が着陸する前から考え始めます。

初めてのハワイ料理を地元の人のように堪能するヒントと、入門におすすめの人気料理を紹介します。これを読めば、ハワイアンらしく料理を楽しめるでしょう。

いろいろな料理を注文してシェアしましょう。ハワイアンフードの魅力は、対照的な味わいが互いを引き立て合うところです。肉料理、クリーミーな料理、塩味や甘味の強い料理、でんぷん質の料理など、あらゆる味わいを大皿に盛って楽しむのがハワイ流。特に気に入った料理があったら追加注文すればよいのです。

スプーンとフォークをあちこち動かしましょう。スプーンでロミサーモンをすくったら、その上にポイも乗せて食べてみましょう。今度はスクイッドルアウとカルアポークを一緒に乗せて、お口へ。いろいろな組み合わせを試してみてください。すべては味のバランスです。

ロミ

ロミサーモンは、塩漬けサーモン、トマト、玉ねぎ、ネギを合わせた人気の副菜です。

そして、最初から最後までスプーン1本で食事をしても大丈夫。特にポイを食べるときはぜひスプーンを使ってください。

ポイは少なめに注文しましょう。現地の定番料理とはいえ、初めはポイの味になじめないかもしれません。また、ポイは手間のかかる料理で、原料のカロ(タロイモ)は、雨などの気象条件に影響を受けやすい作物です。現地では不作も心配されることがあるので、ポイに初挑戦する際は、まずは少なめに注文することをおすすめします。

ポイがちょっと苦手なら、ライスをどうぞ。もうお分かりのように、大切なのはバランスです。ハワイアンソルトは、カルアピッグや、ラウラウ、ロミサーモン、ピピカウラの他、ハワイ風ビーフシチューやソルトミートウォータークレス(牛肉とクレソンのスープ)などの人気料理の味を引き立てます。「オノリシャス」(「おいしい」を意味するハワイの言葉「オノ」と「デリシャス」を合わせた造語)な料理の数々は、でんぷんとの相性も抜群です。

ラウラウ

ラウラウは豚肉や魚をタロイモとティーの葉で包んで調理した主菜で、imu(地面を掘って作ったオーブン)を使って調理することが多いです。

ラウラウかカルアピッグか。豚肉好きなら両方どうぞ。どちらもハワイアンソルトで味付けしたジューシーな豚肉の料理です。ラウラウは軽く蒸したルアウ(タロの葉)で豚かたまり肉を包んだ料理で、カルアポークは地面を掘って作ったオーブンで焼いた豚肉を熱いうちに細かくほぐして味付けした料理です。

ポケ

今や世界中で人気の生魚料理のポケ。実はハワイ発祥の料理です。

人気のポケ、実はハワイアンフード。アメリカ本土で大流行の食べ物ポケ(ポキ)はハワイの伝統料理です。レシピはレストランごとに違います。Helena’s Hawaiian Foodでは、伝統的な調理法を重視しています。ポケに醤油は使わず、アヒ(マグロ)に生のオピヒ貝がトッピングされることもあります。Yama’s Fish Marketのテイクアウト用ハワイアンプレートでは、ポケの種類をアヒ、タコ、スモークサーモンから選ぶことができます。

ルアウ

ルアウはタロの葉が主役の料理です。イカを合わせることもよくあります。

ほうれん草料理が好きならルアウがおすすめです。タロの葉を使ったルアウは特に食欲をそそる外見ではありませんが、見た目も食感もほうれん草のクリーム煮に似ていて、ココナッツミルクのコクとかすかな甘さが絶妙なおいしさを織りなす料理です。ほとんどのハワイアンレストランではスクイッド(イカ)のルアウがメニューにあり、鶏肉のルアウを提供する店もあります。

ソース容器に入った薄いオレンジ色の調味料の正体。それは、自家製チリウォーターです。カルアピッグやラウラウ、ターキーテイルのフライなどの肉料理にぴったりです。激辛ではなく、まろやかな辛さです。

ダイエットは忘れて、腹ぺこでどうぞ。伝統的なハワイ料理のメニューにサラダはありません。少食なら、ポケ、フレッシュトマトと玉ねぎ入りのロミサーモン、グルテンフリーの透き通った麺を使ったシンプルなスープ料理「チキンロングライス」をおすすめします。

食後はハイキングやショッピングを楽しむもよし、ビーチで過ごすもよし。お昼寝するのもよいでしょう。たっぷり食べた後に襲われる眠気を現地では「カナックアタック」と呼びます。どうぞご用心あれ。

ピピカウラ

ピピカウラは牛肉(骨付きカルビやフランクステーキ)を塩漬けして軽く乾燥させたもの。温めても常温でもおいしく食べられます。

ハワイアンフードのごちそう、まずはこちらから。

ポイ:蒸したタロイモをつぶして水と混ぜた料理

カルアピッグ:imu(地面を掘って作ったオーブン)でローストした豚肉を細かくほぐした料理

ラウラウ:ハワイアンソルトで味付けした豚肩かたまり肉を柔らかいタロの葉で何層にも巻き、ティーの葉に入れて蒸した料理

ロミサーモン:塩漬けサーモン、生トマト、ホワイトオニオンの角切りを混ぜ合わせた歯ごたえのよい料理。具の大きなサルサといった雰囲気もあります

スクイッドルアウ:タロの葉をココナッツミルクで調理し、細かく切ったイカやタコを加えたもの

ポケ:新鮮な魚を角切りにし、醤油、ごま油、玉ねぎなどで和えた料理。Whole Foodsや Safewayなどのチェーン店も含め、ハワイのたいていの食料品店ではサラダバー形式でポケを買えます

ピピカウラ:醤油などの調味料に漬けて乾燥させた薄切りの牛肉。ビーフジャーキーに似たものが一般的ですが、Helena’s Hawaiian Foodの特製ピピカウラは、他よりも柔らかく、肉もたっぷり味わえます

ハウピア:ココナッツミルクのプリン。四角くて、デコレーションのないシンプルなデザートです。ハウピアは「別腹」です。

著者 Mari Taketa

写真提供 Mari Taketa