今も愛されるmuumuu(ムームー)| ハワイアン航空

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今も愛されるmuumuu(ムームー)

ハワイの伝統的ファッションを称える、muumuuムーブメントを紹介します。

在宅勤務が増えて部屋着のワンピースが人気になるよりもずっと前、アロハシャツが誕生する100年も前から、muumuuは存在していました。

Muumuuは、ハワイ語で「切る」や「短くする」という意味で、かつてはholoku(丈の長いドレス)の下に着るヨーク付きのゆったりとした肌着のことを指しました。1820年代にキリスト教の宣教師たちが、女性の肌を隠すようにとハワイに持ち込んだ衣服です。やがてholokuもmuumuuも進化し、holokuはフォーマルなドレスに、muumuuは肌着や部屋着としてではなく、家の外で着用する衣服になりました。デザイナーたちは、チャイナドレスの要素や日本風の模様、サイケデリックアートなどを取り入れて、あらゆるシーンに合うmuumuuを作るようになりました。

「Muumuu全盛期のブランドは非常にクリエイティブで、ヴィンテージ作品の中には驚くようなデザインがあります」と、カウアイ島でMachinemachineを立ち上げたShannon Hiramoto氏は言います。「フリルを何層にも重ねたものや、コントラストの効いた生地を組み合わせたもの、非常に手の込んだレースや装飾が使われているもの、ハイネックのデザイン、大きく膨らんだ袖、優雅に流れるドレープ、鮮やかな色づかい、ハワイの花柄、奇抜なデザイン、ポケット付きなど、本当にいろいろあります!」

Shannon Hiramoto氏

Shannon Hiramoto氏が火付け役となったmuumuuムーブメントが広がり、Ige州知事は毎年1月をMuumuu Month(ムームーの月)にすると宣言しました。(写真提供:Blenda Montoro Miller)

1ヵ月にわたるmuumuuのお祝い

1980年代から90年代にかけてカウアイ島で育ったHiramoto氏は、「muumuuを着た女性がどこにでもいました」と、当時を振り返ります。しかし、大人になる頃にはmuumuuは時代遅れになっていたそうです。

2015年、Hiramoto氏は何着ものヴィンテージのmuumuuをもらいます。「いただいたmuumuuを見ていたら、子どものころの風景や、先生やおばさんたちの姿、メーデーやアロハフライデーなど、懐かしい思い出がこみ上げてきました。そして、このmuumuuをどうしても着たくなったんです。問題は、私の世代ではmuumuuはかなり時代遅れと考えられていて、アメリカのポップカルチャーの影響で悪いイメージがついていたことでした。muumuuの着心地の良さや美しさを知ってもらうために何かしなければ、と思いました」

そこでHiramoto氏は、毎日違うmuumuuを着るMuumuu Month(ムームー月間)を2015年1月にスタートし、それを見た人たちに参加を促しました。

その活動がmuumuuムーブメントに発展し、ついにIge州知事が毎年1月をMuumuu Monthにすると宣言するに至ったのです。今では、muumuuがクローゼットの奥にしまわれたままになったり、古着屋で売れ残ったりすることはなくなりました。ヴィンテージのmuumuuに特化した新しいビジネスも誕生しました。

Muumuu Month(ムームー月間)

ハワイのファッション好きな人たちは、1月のMuumuu Monthに毎日muumuuを着るチャレンジを行います。(写真提供:Blenda Montoro Miller)

ハワイのおすすめmuumuuショップ

「どんなシーンにも、どんな体型にも、そしてどんな人にも合うmuumuuが見つかりますよ」と、Hiramoto氏は言います。いくつかお店を紹介します。ぜひチェックしてみてください。

DeStash Hawaii
736 South St. #103
ホノルル(オアフ島)

店主のLei Batty氏は、ヴィンテージ商品の店としてDeStash Hawaiiをスタートしました。当初は、食器や雑貨が棚に並び、洋服は取り扱っていませんでした。その後、muumuuムーブメントが起きて、今では雑貨の棚までたどりつけないほど、小さな店いっぱいにmuumuuやヴィンテージ服がずらりと並んでいます。「若い世代がこのムーブメントに参加してくれて、とても嬉しいです」と、Batty氏は言います。

Kaimuki Lei Stand
予約制
ホノルル(オアフ島)

Kaimuki Lei Standに予約を入れると、店主のKeoni Williams氏とMakamae Williams氏がヴィンテージのmuumuuやドレスを並べてくれます。すべてのアイテムが1960年代から70年代にハワイで作られたもので、鮮やかな色や魅力的な花柄のデザインが目立ちます。「ここにあるものは、ハワイを訪れた観光客が手に入れて何十年もクローゼットにしまいっぱなしだったものが多く、巡り巡ってハワイに戻ってきたことに私は感激しています」と、Makamae氏は言います。

Hana Hou
160 Kamehameha Ave
ヒロ(ハワイ島)

普段はハワイの職人が作った洋服やギフトアイテムを販売している店ですが、1月にはヴィンテージのmuumuuを販売し、持ち込んだmuumuuを店にあるmuumuuと交換できるmuumuuシェアラックのイベントも開催します。

Halia Aloha
2484 Keneke St. Bldg. B Ste. 201
キラウエア(カウアイ島)

Halia Alohaは「美しい思い出、懐かしい思い出」を意味するハワイ語で、カウアイ島キラウエアに最近オープンしたこの店は、現代のmuumuuとヴィンテージのmuumuuの両方を揃う専門店です。バーククロス(ハワイ先住民が樹皮を叩いて作った生地に似せた質感のコットン生地)を使った美しいロング丈のmuumuuから、かつてハワイに本社を構えていた老舗百貨店の人気ブランド、Liberty Houseが作る現代的なmuumuuまで、さまざまなmuumuuが見つかります。

Vintage Aloha Shack
Instagramで注文

「明るければ明るいほど良いですね」と言うのは、Vintage Aloha Shackの創設者、Jade Kostka氏。「かつてのmuumuuのクリエイティブなプリントや色づかいは、驚くほど見事です」 Kostka氏はヴィンテージのmuumuuをInstagram経由で販売しています。多くの商品が投稿からわずか数分で売れるそうです。この店のInstagramアカウントを見ると、ネオンピンクやエレガントなウォーターフォールバックデザインのmuumuuなど、muumuuは単色で落ち着いたデザインばかりという先入観が変わるはずです。

注記: ハワイ語の発音区別符号はウェブ上で正しく表示されない場合があるため、本記事では省略しています。

著者 Martha Cheng

January 17, 2023