ハワイ島でボランツーリズム

特集記事

ハワイ島でボランツーリズム

ハワイ島に貢献する5つの方法を紹介します。

ハワイ島のフードバンクでボランティア活動をしたり、ハワイ火山国立公園の山頂で外来植物の除去を手伝ったり、冬にやってくるザトウクジラの数を数えたりなど、ハワイ島には旅先でボランティアを行う「ボランツーリズム」の機会がたくさんあります。どれに参加しても、島のために活動しながらハワイやハワイの人々についての知識を深めることができ、場合によっては、一般の人が入れない場所を訪れる特別な機会が得られることもあります。そこで、ハワイ島でボランティア活動に参加できる場所を5つ紹介します。

The Food Basketの活動に参加して島内の低所得世帯に物資を届け、ハワイの地域社会に貢献しましょう。

The Food Basket

The Food Basketは、生活の不安定な人々に食料品を届けているハワイ島のフードバンクです。ここでは、ボランティアスタッフとして、コナやヒロにある倉庫での食品の箱詰め作業や、Kokua Harvestプロジェクトのアシスタントをすることができます。Kokua Harvestは、農場や家庭菜園、レストランなどさまざまな場所から余剰農産物を集めて、島内の低所得世帯に届けるプロジェクトです。

ボランティアの詳細や参加申し込みは、https://www.hawaiifoodbasket.org/volunteerhttps://www.kokuaharvest.org/をご覧ください。

Hawaii Wildlife Fund

Hawaii Wildlife Fundは、沿岸や海洋に生息するハワイ固有種の生物を守ることを目的に活動しています。ハワイ島のボランティアイベントは、地域のビーチ清掃とネットパトロール(廃棄漁網の回収)に重点を置き、海洋生物にとって特に害をもたらす廃棄漁網など大きなゴミの回収に力を入れています。また、湿地での作業やハワイ固有種の種子採集も行っています。種子採集は、Hawaii Island Seed Bankと協力し、将来の森林再生や移植に備えて、カウの海岸や乾燥地帯の森林に生息する植物の種を採集する活動です。活動のヒント:まずは地域のビーチ清掃ボランティア活動に参加してスタッフとつながり、他のボランティアの機会を尋ねてみましょう。

詳しくは、https://www.wildhawaii.org/get-involved/volunteer/をご覧ください。

海岸にじっくりと腰を据えて、ザトウクジラの観察ボランティアをしてみませんか。

Hawaiian Islands Humpback Whale National Marine Sanctuary

ザトウクジラが繁殖のため暖かいハワイの海を訪れる1月から3月は、ハワイのホエールウォッチングのシーズンです。この時期にハワイに滞在するなら、Sanctuary Ocean Countでボランティア活動をしてみませんか。毎年、シチズンサイエンスとアウトリーチのプロジェクトが行われており、海岸からザトウクジラを観察する活動にボランティアスタッフとして参加できます。参加者は、目撃したクジラの頭数を数え、その行動を記録する役割を担います。クジラを数える活動は、1月、2月、3月の最終土曜日、8:00~12:00で行います。

詳しくは、https://oceancount.org/をご覧ください。

Waikoloa Dry Forest Initiative

ハワイ島北西部のワイコロアahupuaa(地域)は、ハワイ諸島の中でも特に乾燥した場所です。ここには、香りのよい花が咲くaliheeや、サーフボードに最適な軽い材質がかつてハワイの人々に珍重されたwiliwiliの木など、さまざまな固有種が自生しています。Waikoloa Dry Forest Initiativeは、約111ヘクタールの広大なワイコロア乾燥森林保護区を固有種の生息する原生林に戻すことを目的として、雑草取りや植樹、固有種の種子採集といった活動を行う作業日を毎月開催しています。

参加申し込みは、https://www.waikoloadryforest.org/malama-aina-volunteer/をご覧ください。

火山国立公園を散策しながら、外来植物の除去や生態系保護の活動に参加しましょう。

ハワイ火山国立公園

海抜ゼロメートル地帯から高度約4170メートルの場所まで広がるハワイ火山国立公園には、地球上で最も活発に活動する火山が2つあります。ここには、巨大なhapuu(木生シダ)、ohia(オヒア)の木、絶滅の危機に瀕しているMauna Loa(銀剣草)などが自生していますが、どれも外来植物や野生生物による脅威にさらされています。火山国立公園が定期的に行っているStewardship at the Summit(山の管理責任)イベントに参加しましょう。キラウエア・ビジター・センターで参加登録をして、公園内のトレイルにあるヒマラヤンジンジャーなどの外来植物の除去を手伝います。作業の大部分は森林の中で行うので、apapane(アパパネ)やamakihi(アマキヒ)、omao(オーマオ)といったハワイ固有種の鳥たちが奏でる美しい音色を楽しめるかもしれません。

ハワイ火山国立公園でのボランティア活動については、https://www.nps.gov/subjects/volunteer/vip-events.htm をご覧ください。

著者 Martha Cheng

June 1, 2023