人々の生活を守る輸送 第2回(全2回): ハワイの医療従事者を必要な場所に送り届ける

Hawaii is Our Home

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人々の生活を守る輸送 第2回(全2回): ハワイの医療従事者を必要な場所に送り届ける

ハワイでは、新型コロナウイルス (COVID-19) の封じ込めに進展が見られるようになりました。これはひとえに、感染拡大のさなか、ハワイ諸島各地を飛び回り、昼夜を問わず検査や治療を行い、私たちのコミュニティの健康を支えてくれた医療従事者の皆さんのおかげです。

ハワイでは、新型コロナウイルス (COVID-19) の封じ込めに進展が見られるようになりました。これはひとえに、感染拡大のさなか、ハワイ諸島各地を飛び回り、昼夜を問わず検査や治療を行い、私たちのコミュニティの健康を支えてくれた医療従事者の皆さんのおかげです。

ハワイアン航空は、4月以降、医師や看護師、助手、ボランティアなど、医療に携わるヒーローたちに約500便のハワイ諸島間フライトを無償で提供し、彼らの献身的な活動を支援できたことを誇りに思います。ハワイ州全体のさまざまなコミュニティに重要な医療サービスを届けるため、このプログラムを5月末まで延長することにしました。

写真提供: The Queen's Health Systems

感謝のしるしとして寄贈された花を手にしたThe Queen's Medical Centerの救命救急スタッフ

オハフ島にあるThe Queen’s Medical CenterのWound Care Center(創傷治療センター)に勤める救急医、Catherine Oliver医師は、弊社のフライトを頻繁に利用しています。Oliver医師は、他の5名の医師と医師助手で編成されたグループに属し、ハワイ島のQueen’s North Hawai‘i Community HospitalやMolokai General Hospitalなど、ハワイ州各地の創傷治療センターにて、交代制で治療にあたっています。各地を行き来するOliver医師と彼女のチームは、新型コロナウイルス感染拡大のさなかにおいても、患者に必要な医療を安定して提供することに重点を置いています。

「医療サービスを安全に提供し続けること、新型コロナウイルス感染症によってハワイ諸島の患者の医療が中断されないようにすることを、私たちは重視してきました。患者さんが動くよりも、私が動くほうが、はるかに安全だと思いますので、今もこうして移動できるのは、ありがたいですね。」Oliver医師は続けます。「治療を受けるために毎週長距離を移動しなくて済むので、患者さんたちは喜んでくれています。医学的にも、移動しないほうが明らかに有効ですし、しかも、私は動き回るのが好きなので、win-win-winなんです。」

写真提供: Catherine Oliver / The Queen's Health Systems

ハワイアン航空が無償で提供するハワイ諸島間メディカルフライトでの移動中、飛行機の離陸を待つCatherine Oliver医師

Oliver医師は、モロカイ島やハワイ島で、創傷患者の治療を続けながら、新型コロナウイルス感染症と診断された患者の治療も行っています。感染の拡大に不安を感じている人々を安心させるため、患者とのコミュニケーションがこれまで以上に重要になっていることに言及し、Oliver医師は、次のように述べました。

「患者さんの恐怖を受け止め、理解を示した上で、病院が行っている安全対策や、できる限り来院しなくて済むようにする取り組みについて、説明するようにしています。」

写真提供: Catherine Oliver / The Queen's Health Systems

North Hawai‘i Community Hospitalのチームとともに。Oliver医師の自撮りショット

フェイスシールドやN-95マスク、ガウンなど、以前よりも厳重な防護服を着用していることも、患者さんとのコミュニケーションに影響を与えているとOliver医師は言います。

「防護服は、患者さんと私たち自身の安全を守ってくれますが、コミュニケーションを取ったり、つながりを築くのは難しくなっています。」Oliver医師は続けます。「既存の患者さんはまだいいのですが、新規の患者さんの場合、防護服を着けての診察はやりにくさがあり、お互いに話が聞き取りづらいこともあります。」

Premier Medical Group Hawaii (PMGH) の臨床業務担当副社長兼エグゼクティブディレクターのRene Pagaoa氏は、刻々と変化する状況に合わせた臨機応変な対応が求められていると述べています。オアフ島ウィンドワードの救急医療ユニット (Windward Urgent Care) は現在、新型コロナウイルス感染症の検査施設としての役割を果たし、PMGHは遠隔医療に切り替えてサービスを提供しています。

「咳の症状が出始めた人や、定期検診が必要な人に対して、遠隔医療プラットフォームを通じた診察や治療を行っています。」とPagaoa氏は語ります。「対面での治療を必要としている一部の患者さんには訪問診療も行っていますが、患者さんの来院は避けたいと考えています。」

写真提供: Premier Medical Group Hawaii

離島でのCOVID-19検査を拡充するため、毎日運航する‘Ohana by Hawaiianフライトで、ホノルルからモロカイ島へと向かうPMGHのスタッフ

オアフ島やハワイ島の各地にあるPMGHのクリニックでは、救急医療から、介護、疼痛管理、リハビリテーション、産業医学まで、幅広い専門サービスを提供しています。感染拡大に伴い、PMGHでは、オアフ島、マウイ島、ハワイ島、モロカイ島で、ドライブスルー方式、ウォークイン方式、クリニック内での新型コロナウイルス感染症検査も行うようになり、高齢者やホームレス専用の検査施設も開設しました。

写真提供: Premier Medical Group Hawaii

オアフ島ウィンドワードのコミュニティのためにPMGHのスタッフが開設したドライブスルー方式のCOVID-19検査施設

PMGHでは、ハワイ諸島各地で新型コロナウイルス感染症に対応するため、20名ものスタッフが、ハワイアン航空が無償で提供するメディカルトラベルプログラムを利用しています。

「PMGHでは、オアフ島のクリニックに在籍する看護師、医師、医師助手、医療助手、スタッフで編成したチームを、マウイ島やハワイ島に、およそ週1回のペースで派遣しており、特定の任務にあたる一部のスタッフは頻繁に行き来しています。」とPagaoa氏は言います。また、他の島への移動のないスタッフは、引き続き、クリニック内での治療や遠隔での診察、訪問診療などに従事している、とPagaoa氏は付け加えました。

写真提供: Premier Medical Group Hawaii

防護服姿でセルフィーを撮るPMGHのスタッフ。マウイ島ハナに開設されたCOVID-19検査施設を取り仕切っている。

州各地を飛び回り、長時間働き続ける日々を過ごしたPagaoa氏とOliver医師は二人とも、医療コミュニティ全体に、ある種の「誇り」の感覚が芽生えていると感じています。

「当初はあまりにストレスが大きく、一時期は、当院スタッフのほぼ全員が限界に達していたと思います。しかし、なんとかうまく適応してきました。」Pagaoa氏は続けます。「当院のスタッフ同士の結束は固く、どんなときにも、私たちは成長してより強くなり、必要であれば仲間を頼り、助け合うことを学んできました。この経験によって、私たちの絆はより強固なものとなり、スタッフたちは自分の仕事に自信を持つようになりました。新型コロナウイルス感染症が発生する前も、感染拡大のさなかにおいても、そしてコロナ収束後も、私たちの活動は、常に、コミュニティと地域のためにあります。」

写真提供: Premier Medical Group Hawaii

マウイ島カフルイに暮らす人々のCOVID-19検査を行う長い一日を終えた、PMGHのスタッフとボランティアの皆さんの集合写真

「ストレスや不安が高まっているにもかかわらず、普段以上に同僚を気遣う場面を何度も見かけました。」Oliver医師は言います。「他の科を担当する同僚と会話を交わすとき、多くの場合、そちらの状況はどう?という言葉から始まりました。この状況によって誰もが何らかの影響を受けていることを、みんなわかっているんですよね。お互いに思いやり、相手の様子を尋ねる姿を見ると、心が温まります。」

ハワイアン航空のすべてのオハナ(家族)を代表して、社会生活に欠かせない仕事に献身的に取り組むハワイのエッセンシャルワーカーの皆様に、心より感謝申し上げます。

写真提供: The Queen's Health Systems

著者 Marissa Villegas,
External Communications

May 14, 2020