ハワイには「Kōkua aku, kōkua mai, pēlā ihola ka nohona ʻohana」ということわざがあります。これは「オハナ(家族)の暮らしには、お互いを認めあってコクア(協力)することが必要」という意味です。ハワイの「オハナ(家族)」は肉親や親戚を含む広い意味のファミリーを指し、全員が団結してコクア(協力)することがより社会全体の利益になると考えられているのです。
ハワイのフラッグシップキャリアとして、ハワイアン航空は地域の人々の安全で快適な暮らしづくりに真剣に取り組んでおり、とりわけ今回の新型コロナウイルスによる前例のない危機的状況においてはいっそう力を入れています。ハワイの観光産業や航空業界は感染拡大の影響に直面していますが、ハワイアン航空の従業員の仕事やボランティア活動は、いつもと変わらないアロハの精神に満ちています。
ハワイアン航空の従業員で構成されるボランティアグループ「Team Kōkua(チーム・コクア)」は、助けを必要とする人々の役に立ちたいと考える従業員にボランティアの機会を提供する重要な役割を果たしています。
「私にとってコクア(協力)の本当の価値は、それを実践し、体験すること」と、ハワイアン航空で地域・文化交流ディレクターを務めるDebbie Nākānelua-Richardsは言います。「ここ数週間は、社内のあちこちから大勢の従業員が『社会に貢献できる方法を見つけたいので、何かあれば紹介してほしい』と名乗り出てくれたので、私たちチームはボランティアを募集する必要がありませんでした。本当にすばらしいですね…信じられないようなことが起きています。」
Team Kōkuaは、Lanakila Meals on WheelsやHawaii Foodbankなどハワイのパートナー組織が、助けを必要とする地域の人々に重要なサービスを提供できるよう、引き続き支援を行っています。
Lanakila Meals on Wheelsと協力してクプナを支援
Lanakila Meals on Wheelsは、毎月およそ3万食の栄養価の高い食事を作り、ハワイに住む1,000人以上のクプナ(お年寄り)に届けています。
新型コロナウイルスの脅威にさらされ、Lanakila Meals on Wheelsの食糧支援に頼るお年寄りにとって、このサービスの重要性がより高まっています。
「Lanakilaのような組織に貢献するのは、とても価値のあることです。この活動は1939年から続いているんですよ。」と、Nākānelua-Richardsは言います。「Lanakilaも私たちも同じ志のもとに誕生し、同じ時代に存在しているというのは、すばらしい巡り合わせですね。この困難な時期に一緒に力を合わせて活動できるのは、強い絆があるからこそです。」
「私は2017年から、娘のChloeの学校と一緒に、ボランティアとしてLanakila Meals on Wheelsの食事を配達しています。」と言う、ハワイアン航空の人事部でシニアディレクターを務めるRhonda Matthews。「食事を届けているクプナとのつながりは私たちにとってかけがえのないものですから、これからもボランティアを続けます。Lanakilaで、Team Kōkuaの紫色のTシャツを着た人を大勢見かけるのは嬉しいことです。」
Rhonda Matthewsは、少し前からTeam Kōkuaで宅配のボランティアをしています。配達中は、後部座席に座った娘さんがその日の配達先の名前と住所を読み上げ、それを頼りにオアフ島を車で走り回ります。配達先のクプナの家に着いたら、きちんとパックされた食事の容器を車から取り出して、玄関の前の階段にそっと置きます。
Lanakila Meals on Wheelsの宅配スーパーバイザーを務めるClayton Arakawa氏は、「ハワイアン航空とは、これまでずっと一緒にやってきました。」と、その活動を語ります。
Clayton Arakawa氏は、長年にわたる地域支援を振り返りながら、ボランティアの結びつきがますます強くなっていく様子を見るのがうれしいと言います。
「彼らは、まさに家族のようです。土曜、火曜、木曜に活動する決まったグループがあり、みんな集まってボランティアをするのをとても楽しんでいます。友人としてのコミュニティが生まれているのです。」と語るClayton Arakawa氏。「母娘で一緒に配達をするスタッフや、夫婦で参加しているスタッフもいて、誰もが配達先のクプナたちとすばらしい関係を築いています。そして、ボランティアスタッフに会うのが一日の中でいちばんの楽しみというクプナもとても多いのです。」
Hawaii Foodbankとの協力で地域の家族を支援
Hawaii Foodbankは、35年前からハワイの困窮する家庭に食料を届けている組織です。そして、新型コロナウイルスの感染拡大による経済の低迷がハワイ中のコミュニティに影響を及ぼしている今、その役割はさらに重要性を増しています。昨年、Hawaii Foodbankは、毎月およそ453.6トンの食料をハワイ全体の家庭に、8世帯に1世帯の割合で提供しましたが、Hawaii Foodbankのコミュニティエンゲージメント&ボランティア責任者のMarielle Terbio氏によると、支援を必要とする家庭の数は増えており、今後も増え続けるだろうとのことです。
「私にとって、このミッションはとても重要でした」と、Marielle Terbio氏は言います。「私はひとり親の低所得世帯で育ったのですが、Hawaii Foodbankが主に支援しているのもそのような世帯なのです。私たちは、ハワイをひとつのオハナ(家族)と考えています。」
「ここのところ提供する食料の量は増加しています。ハワイでは多くの人々が職を失ったり失業の危険にさらされたりしています。そして、休校や休園になった子供の面倒を見るためや、病気の家族の看病をするために、仕事に行けない人もいるのです。」
Hawaii Foodbankへのニーズが増えたことを受け、Hawaii Foodbankのスタッフが行う食料品のリストアップを支援するボランティア活動を、Team Kōkuaはこの2週間でおよそ134時間行いました。ボランティアスタッフ50人以上が協力して、困難に直面している家庭のために集められた野菜や缶詰、パンなどの食料品を仕分けしました。
「助けになりたいという真摯な気持ちと、ミッションの遂行に必要なことをしようという意欲、確実に仕事をこなしてくれる姿勢、そして何よりも、それらを笑顔でやってくれることに心から感謝しています。」と、Marielle Terbio氏は述べています。
最近ボランティア活動で野菜の仕分けを手伝った、ハワイアン航空のマーケティングプロモーション担当者、Elisa Asatoは、こう言っています。「今はボランティアをしたくてもできない状況の人たちもいますから、ボランティア活動を行える私は幸運だと思います。世界中で不安なことが起きているので、もし誰かを笑わせることができたなら、みんなを元気づけられるはずです。よく、『ちょっとした笑顔が大きな違いを生む』と言いますが、本当にそうですね。」
このような時代には社会に貢献することが不可欠であると、Elisa Asatoは付け加えます。「可能なかぎり、Lanakila Meals on WheelsやHawaii Foodbankのような非営利団体への支援を続けることが、とても重要なのです。皆が、たとえ数時間でも空いた時間でボランティア活動をすれば、大きな違いが生まれます。」
ハワイアン航空のTeam Kōkua Giving Programの詳細については、こちらをご覧ください。